グーテンターク!ベルリン通訳ガイドの後藤裕起子です。今日もニュースレター「ドイツもこいつも」を開封してくださりありがとうございます。
このニュースレターでは、ドイツという国情やドイツに生きる人々の有様を、皆様にお届けいたしております。
(ドイツ少数民族ソルブ人の復活祭のイースターエッグ)
この芸術的な綺麗な卵の殻に描かれた模様。ロックダウン以来締まりっ放しだった洋品店、靴屋さん、家具屋さん、大型電気製品販売店などのお店が開き始めました。お店の中に入るときは、名前と電話番号をレジストレート。
スパーに復活祭(イースター祭)用のウサギの形をしたチョコレートがお目見えするようになり、いくらか視界が活気づいてまいりました。
そんなイースター祭の雰囲気が少しずつ感じられるようになって来たベルリンからこんにちは!
皆様、お変わりなくお元気でお過ごしでしょうか?
そこで、本日のお題は、「とっておきの?イースター祭り」でございます。
今年のイースター祭は、4月4日、5日と定められております。このイースター祭は、毎年少しずつ日にちが違うんです。
大昔、まだ私が日本に住んでいた頃、大きなが喜びが自分自身に降って湧いて来た時、「盆と正月が一緒に来たみたいだぁ〜」と言っておりましたが、その感覚がここ欧州では、クリスマスとこの復活祭なんですね。
クリスマスは、キリスト誕生をお祝いし、復活祭は、キリストが十字架に架けられ昇天した後、またこの地に戻って来たという復活の喜びをお祝いしたお祭りになります。
そういう背景がここ欧州にはあり、絵画・音楽はもとより、食文化、地方に残る伝統芸術に至るまで、素晴らしい芸術に出会うことのできるチャンスが、このイースター祭の時期でもございます。
因みに人呼んで、復活祭のことを英語では、イースター、ドイツ語ではオースター、イタリア語ではパスクア、オランダ語ではパーセン。ドイツ語では、オースターの時のご挨拶は、手っ取り早い言い方では、「フロー、オースタン」となります。
ドイツ語スピーカーに向かって、胸を張って、はっきりと、「フロー、オースタン‼️」と言って差し上げれば、喜ばれるに違いありません。
さて、本日のお題にあるとっておき、、というのは、ドイツに住む少数民族ソルブ民族の有名なイースターエッグのことなんです。写真にも載せております、卵の絵付けは、本当に素晴らしかったです。
弊社は、お客様に実に様々な種類のツアーを提供させて頂いて参りました。そのご縁の中で、1御婦人がお嬢様とご一緒に、東ドイツに生きるソルブ民族のイースターエッグの講習をご希望になり、ツアーをアレンジさせて頂いたことがございました。
話には聞いていたものの、実際にイースターエッグの絵付けに通訳としてお供させて頂き、大感動しました。すっごく手が込んでいて、たまごの殻に色つけしたものを焼き付ける、、。
(イースターエッグの講習)
ソルブ人は、東ドイツのザクセン地方や、ブランデンブルグ地方に現在6万人くらい住んでいると言われる少数民族で、ポーランドやチェコの方面に住んでいるスラブ民族系です。人々は一般的なドイツ人のように、ドイツに住んでドイツ語を話していますが、それに加えてもう一つ 「Sorben」だけの言葉と文化 を持っています。
ドレスデンから東へ高速道路を使って車を1時間強走らせますと、バウツェンという辛子で有名な町がございます。そこにこのソルブ民族の博物館があり、そこもお供させて頂きましたが、特に冠婚葬祭の風習が既成のドイツの風習とは違っており、手つくりの花嫁衣装とか、レース編みが特徴で、鮮やかな印象を受けました。
また、色使いも金色を使ったりドイツで見かけるものとはイメージが違いました。建築様式も異なり、自らの民族の辿って来た道を大切にしているのであることが端々に伺われます。
博物館の学芸員の方の説明によりますと、ソルブ人同士で結婚するというケースも少なくなり、学校でもソルブ語を教えるコースは無くなって来ているため、民族の築き上げて来た文化の歴史を存続させていくことの一つの方法として、世界にある少数民族の方達と交流を持っているそうです。
(バウツェンにあるソルブ民族博物館)
このバウツェンでは、丁度イースター祭に騎馬に乗った一群の行進もあり、多くのツーリストを魅了している、伝統のイースター際を味わうことができます。
最後に、ベルリンでのイースターイヴェントをご紹介しますね。
ベルリンでは、4月4日の日曜日と5日の月曜日に、街の真ん中にあるディアガルデンで野外コンサートが開かれます。入場無料、16時からの開始となります。戦後西ベルリンに車の会社ベンツがプレゼントをした106個の鐘が建てられています。そこは天井が高く、そこでのコンサートとなります。
3月28日まで今後の劇場の使用について、まだ誰も決定ができない状態ですので、仮にこのままの不可能の状態が続けば、このコンサートもたくさんの人が詰めかける可能性があり、レジストレーションが義務付けられるかも知れません。夏には、毎週日曜日にコンサートが開催されています。
ベルリンも、もう春はそこまで来ています。お店も少しずつオープンして来ましたので、それまでに街も活気付いていくに違いありません。
save healthy
Best regards from Berlin
37回目のメルマガでお会いできて感激です。
また次回もお立ち寄りいただければ幸甚です。
ありがとうございました!
ベルリン通訳ガイド 後藤裕起子
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